大宮台地の湧水 ほか街歩き、お出かけの記録

地元大宮台地の湧水を中心に、地理、地形好きのお出かけの記録です。

茅葺き・伝統の温泉宿(1)白布温泉 湯滝の宿 西屋 (2019年8月)

毎年、北東北にある妻の実家への帰省を兼ねて旅行をしています。昨年日本海側をめぐりましたが、今年は福島、山形、秋田と内陸を北上することにしました。途中の宿は福島県白布温泉の西屋旅館と、岩手県大沢温泉湯治屋。どちらも江戸期からの建物が残る伝統ある温泉宿です。

まずは東北道を北上。混雑を避けて平日に出たのに事故渋滞で思わぬ時間ロス。白河インターを下りて、白河ラーメンの遅めの昼食です。

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あまり経路から外れない場所にあるからと選んだ「月の家」さんのねぎラーメン。うまし!

白河からは一般道で北上します。国道294号から県道猪苗代湖南線へ。この道は猪苗代湖の東岸を走っていてなかなかの景色。写真撮れなかったのが残念。

道の駅猪苗代で休憩して裏磐梯檜原湖畔を走ります。順調に来ていたら少し寄り道しようかと思っていたのですが、残念。

ここから旧有料道路の「西吾妻スカイバレー」で峠越えです。

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「東鉢山七曲り」の駐車スペースからは檜原湖とその先の磐梯山(雲がかかってしまいましたが)が見えて絶景でした。

つづら折りの道を登り白布峠を越えます。

白布温泉は山深い中に突如現れました。

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西屋旅館に着きました。入母屋造りの茅葺屋根が趣深い。

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茅葺の建物自体、かなり珍しいものになってしまいました。維持していくのは大変だろうと思います。

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木造の建物が山の緑に映えます。

 

かつては東屋、中屋と茅葺の宿が3軒並んでいたそうですが、2003年の火災により焼失してしまったとの事。残念です。

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部屋にあった解説

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かつて中屋だったところは空き地になり「中屋」と書かれた小屋?だけが残っています。今は別の場所の別館で営業されています。東屋はかつての外観のイメージも残しつつ建て替えた建物で営業されています(奥の建物)。

 

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館内は都度改修もされているようで、とてもきれい。

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囲炉裏のある談話室。いい感じ。

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館内は、靴を脱いでそのまま入ります。スリッパって実は結構じゃまで歩きにくかったりするので、今の時期はかえって快適に感じました。

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泊まったお部屋はこちら「滝」。税別で11,000円と一番安い部屋でしたが、二の間もあって広さは十分。

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奥の窓からは部屋の名前のとおり、沢の水が滝となって落ちているのが見えます。

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ちょうど湯屋の横に位置しているので、名物の滝湯に注がれるお湯も見えました。

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二の間からは中庭側が見えました。奥が茅葺の母屋、右が湯屋の屋根になります。予約ページでは「眺望はほとんどない」と書かれていましたが、十分でないかと。

ちなみにエアコンはありませんが、夜は涼しくなったので問題ありませんでした。滝の音が結構するのが人によっては気になるかも。

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こちらは名物の湯滝。想像を上回る勢いで、ドバドバと源泉が注がれていました。熱いとの情報がありましたが、ちょうど良い湯加減に調整されていました。湯船はさほど大きくないので、掛け流しどころか、数分でお湯が全部入れ替わりそうな勢いです。

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洗い場にはシャワーなどは無く、湯船からお湯をすくって使う昔ながらのスタイル。でも妻や娘によると温泉水のおかげか髪がしっとりとして良い感じだったとのこと。

食事(写真撮り忘れました)は郷土料理の冷や汁や、米沢牛の陶板焼きなど地の物を活かしつつ美味しいものでした。ご飯が自分の好きな時によそえるのも私たちにとってはちょうど良かったです。

あと、西屋旅館の名物?がこちらの看板猫。

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 「おんでん」と「かぐら」の2匹が、朝ロビーにやってきます。「おんでん」はシャイでなかなか写真を撮らせてくれませんでしたが、「かぐら」は人懐っこくてなかなかの営業マン。

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こちらはおんでん。

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かぐら。写真の腕が悪いですが、なかなかの美猫です。

建物は風情があり、温泉も最高。食事もおいしくて猫もかわいい素晴らしい宿でした。部屋にトイレが無かったり、シャワーが無かったり、設備面では最新のホテルに劣りますが、それを上回る価値ある宿だと思います。

また泊まりたいけど、今度は白布温泉の他の宿も気になるなあ。