さいたま市西区 秋葉の森総合公園の湧水と湿地
2021年最初の記事は、指扇支台、秋葉の森総合公園内の自然観察エリアにある湧水と湿地のご紹介です。
大宮台地の西の端にあたる指扇支台も小河川が流れる谷が多くあります。そしてそれらにきちんと名前がつけられています。秋葉の森総合公園は、その中の「指扇辻川」の最上流部にあたります。元々はスポーツ総合公園として計画されていましたが、2000年代に方針を変更して自然環境の保全をするエリアが作られることになりました。現在オープンしているのは7.5haと全体計画(約20ha)の3割程度との事。公園内には大宮アルディージャの練習場ともなっているサッカー場や遊具のエリア、バーベキュー広場もありますが、今回は自然観察ゾーンをご紹介します。
駐車場横の谷の湧水
公園の入り口、駐車場の横、公園外のエリアになりますが、ここにも湧水が流れています。ここは浅い支谷になっていますが、最上流部ということもあり、ほとんど高低差はありません。
公園内を暗渠で通過し、林の中に出た流れはそこそこの水量になっています。
自然保護ゾーンの池と雑木林
林の中の観察路を抜けると池が見えてきます。ここは川の流れをせき止めて池をつくっているようです。
園路の下は野生動物用のトンネルも作られています。
池に流れ込むのは「指扇辻川」の源流。自然観察エリアだけあって、自然度が高い流れ。モツゴか何かと思われる小魚が泳いでいました。
こちらは指扇辻川南側の雑木林の園路。林床は手入れされていて、かつてこの辺りにあった二次林を維持するよう管理されています。
指扇辻川の源流へ
雑木林の中を抜けると、谷頭の湿地帯です。アシは定期的に刈込されて管理されているようです。
上流側から湧き出して、湿地の方に流れています。
12月に訪ねた際は下流側の水面には氷が張っていましたが、上流側は地下水温が高いためか、日陰でありながら凍っていませんでした。
続いて散策路を左に折れ、もう一方の谷、指扇辻川の最上流部を望みます。
湿地の先、指扇辻川の最上流部。保全地域のため立ち入ることはできませんが、湧水池がありそう。この辺り、大宮台地の湧水地点としては標高が高めな11~12m。周囲の台地は20m強くらいですので、高低差はかなり緩やか。
なお、公園の北側はすぐ上尾市となりますが、そちらはかなり盛り土されていて荒れ地が目立っています。さいたま市側だけでも保全が出来て良かったと思います。
秋葉の森総合公園の拡張予定エリアもなかなか素晴らしい湿地が広がっています。周辺には公園の名前の由来となった秋葉神社もあり、セットで散策もおすすめです。
詳細は以下の記事にて